原型に注型のランナーをつけます。

この手法は粘土に埋めないため、

最初からランナーやパーティングラインを設定しておく必要があります。

型が出来たときにどのように空気が抜けていくかを想定してつけていきます

ムクのパーツが多いので厚めの1.2o板を使用

ゲート処理が面倒になるんで出来れば最低限に かつパーツをしっかり支えられるようにしておきます。あとでポッキリ折れると泣きますんで。

パーツを配置してまとめます

まとめた5o角プラ棒の部分が真空にしたときに空気が逃げる湯だまりの場所になるんでもう少し大きい棒でもいいかと。

セットするときに安定するし。湯だまりの部分をあとで切らなくてもいいので一石二鳥です。

各パーツの間には後述のプラ棒が入っても余裕のあるようにと

湯だまりが不十分なときに拡張できる程度の余裕を持たせてください

ボディは複雑なので別に型を取ります。

型が出来たときのパーティングラインを赤いペンで書いておきます。

透明のシリコンの種類にもよりますがたいていは固まると見えにくいので。

 

普通の粘土埋めと同様に逆テーパーで引っかからないようにしてください。

まとめたパーツの 高さ 幅 奥行き を計測してそれにあった型ワクを作ります。後述のプラ棒のスペースも入れておきます。

ブロックに透明テープを目張りしてシリコンが漏れないようにします。

真空の中に入れるのであまり空気を入れないようにしてください。

底板も含めてひとつの型に計五枚作ります。

ブロックの利点は加工が容易で再利用出来ることです。特別な道具は必要ないのがいいですね。

しかし大きな型だとブロックが大量に必要だし組むのも面倒なので方眼紙の方が良いかもしれません。

 

組み立てます

スキマに瞬着を流しこんで固定

構成はこんな感じです。

原型をセットして接着します。

 

5oプラ棒を型の厚みより小さく

(5oほど)して切りそろえたものを用意してダボがわりに接着します。

長さは赤ペンで設定したパーティングラインより棒が突きでていればOKです。

本数は多ければ多いほどズレが少なくなりますが注型時に面倒なので程々で

原型の間と外周に余裕を持たせていたのはこのためです。

ボディの方も同様に製作します。

最後のブロック板一枚で蓋をして(この一枚は瞬着で接着しない)

シリコンが漏れないように外周にガムテープを目張りします。

シリコンは真空に入れると膨らむので高さに余裕を持たせる+ガムテープで高さを稼ぎましょう。

シリコンを練ります。今回は四キロ使用

バケツには最初に硬化剤→シリコンの順番で入れましょう。さらに硬化剤をバケツの中に行き渡らせておくとベスト

手作りの真空脱泡機にセットして予備脱泡します。
バケツを越えようとするので空気のバルブをヒネって少しだけ空気を入れます。膨らんできたらまた空気の繰り返しでシリコンが落ち着くまで続けます。

落ち着いたシリコンを糸のようにピンと原型のスキマから流し込みます。

原型やピンに当てるとシリコンの重みで外れて大惨事になるので気をつけます。原型やピンに当てずに全体にまんべんなく流しこんで行きます。

あふれさせているのは真空にかけて空気が抜けると体積がその分減るので多めに入れてあるのです。

再びセットして

真空にかけます。このときは絶対に空気を入れません。空気を入れたときにシリコンが戻りますがその際の重みで原型やピンが外れる時があるからです。

その現象を防ぐために最初に予備脱泡を流し込む前にやっていたわけです。

 

可使時間ギリギリまで脱泡したら硬化待ちです。